note8大学で指導する機会に恵まれ、若い学生に木工や漆を教えている。ある時のテーマは「カレー皿とスプーン」 短い授業の中で、学生にも負担であることを承知ながら、出題しました。口の中に入れる匙は機能が実感としてわかりやすい。匙を作るのは小さいのに手間がかかります。その苦労もあってか、使う側にとっては、手に入れると手放せないものになるはずです。特に漆器と組み合わせる匙は金属では傷がつくので木の匙しかありません。口に入れた時の優しさ、軽い事、カチャカチャ嫌な音がしない事など、手にしてみてわかる心地よさです。