妻の製菓用、マトファーのパレットナイフが届いたので見てみると、持ち手の木部と金属部分とのコントラストがなかなか美しい。しかし手にしてみると持ち手は案外ザラザラとしていて、どうも持ち心地が悪いというので、サンドペーパーを掛け、漆を染み込ませ、溜塗りで仕上げると、それは手に吸い付くような感覚で、とても使いやすそうな道具になりました。ついでに金属のシフォンケーキヘラは型から外す時に金属同士こすれる音がするのが嫌だというので、専用のヘラも木で作り、漆で仕上げてみました。腕前はさておき、お互いにヘラがいかに大事かということや、やはり道具は美しくなくてはいけないということを確認しました。形から入るという言葉がありますが、道具の美しさにほれて、何かを始めるのも悪くはないことだと思います。